YouTubeの現状と戦略
YouTubeは、だれでも参入できる動画共有プラットフォームです。2006年にGoogleに買収され子会社化しました。その結果、Googleに次いでアクセス数の多いウェブサイトとなったのです。
だれでも参入できるということは、有名ではない一般人でも成功できる可能性があります。もちろん、多くの人が参入している現状では、簡単なことではありません。しかし、活躍できる大事なポイントもあるのです。
無名でもチャンスがある
現在のYouTubeは、芸能人やタレントの参入が続いています。一定の視聴者数を集めるだけの知名度があり、ニュースにでも取り上げられるほどの勢いで伸びるチャンネルも少なくありません。新型コロナウイルスの影響などで営業に出にくくなった社会的背景も、参入が続いている理由です。
無名の一般人と比較すると、芸能人やタレントでは知名度に違いがあります。知名度の分だけ検索される可能性があり、0から始めるのとは大きな差があるのは確かです。それでも、無名の一般人が、短期間で芸能人やタレントに負けないほど伸びた人もいます。
YouTubeで伸びていくポイントは、いかに”検索されるか”です。検索さえされるなら、視聴回数はどんどんと伸び、登録者も増えていくでしょう。ここには明確な戦略が必要なのです。
現在のYouTubeの仕組み
現在のYouTubeは、新規のチャンネルでもYouTube内検索でヒットします。ショート動画も投稿できるようになり、これまで以上にさまざまなチャンネルを見かけるようになりました。これも新規チャンネルでも検索される仕組みに基づいています。
YouTubeはGoogleの傘下であり、検索に強いシステムを持っています。Googleは検索エンジン最大手であり、シェアは全世界の9割以上ともいわれてきました。そのシステムを利用しているYouTubeでは、新規チャンネルでもヒットしやすいだけではなく、関連動画などで自然に拡散してくれます。関連性にかかわるところで、どんどんと動画を表示していくからです。このシステムがあるからこそ、無名の一般人でもチャンスが出てきます。
YouTubeで大事なのは見つけてもらうこと
YouTubeは、新規にも優しいシステムがあるのはメリットですが、競争の激しいレッドオーシャンであることも事実です。その中で効率的に検索される戦略を立てなければいけません。知らない人たちに見つけてもらうためには、なにが大事になるでしょうか?
検索の戦略的な面でいえば、タイトルやサムネイルに力を入れればいいわけではありません。これは戦術的な部分であり、戦略ではないからです。つまり、ある程度、知名度が伸びてから有効な方法であって、戦略としては方向が間違っています。
視点を変えてみましょう。たとえば素晴らしい内容の動画を作ったとします。ですが、だれにも検索されなければ、そのまま埋もれて終わるでしょう。これがYouTubeで大事な見つけてもらう戦略につながるのです。
有名ではない一般人がYouTubeでとるべき戦略とは?
有名ではない一般人が、取るべき戦略は明確です。検索される条件を理解し、3つの分野から考えてみましょう。
いま伸びているのはなにか?
検索されるためには、検索されているものを知るのが近道です。ものごとにトレンドがあるように、YouTubeにも旬な分野があります。この分野に参入すれば、自然と検索される条件がそろうのです。
旬なテーマは、そのときのトレンドに乗っているため、検索数が飛躍的に伸びていきます。Googleの検索エンジンは、自然な検索数が多くなれば上位に表示される仕組みです。これをYouTubeで利用しない手はありません。
旬を過ぎたテーマにしたらどうでしょうか。過去に検索数が大きかったとしても、現在の数が伸び悩めばYouTubeでは関連動画などにもあがりません。検索需要があるジャンルを見つけ、参入すること。これが1つ目の戦略の根幹です。
視聴者数が多い分野での特化
Googleの検索エンジンは、自然検索が多いほど上位に出てきますが、YouTubeでは視聴者数という形がポイントです。戦略のひとつとして、ニッチなテーマを利用する方法があります。荒らされていないブルーオーシャン戦略としては正しいでしょう。しかし、検索される条件を満たすには、ブルーオーシャンでは意味がありません。なぜなら、そもそも検索する人が少数であり、特定の人しか興味を持たないからです。
視聴者数の多い分野では、それだけ競争は激化します。そこである部分に特化させる方法が有効です。知りたいと思うパイの大きな情報に特化すれば、人は自然と集まります。始めたばかりのチャンネルでも、情報の有用性の部分で勝てる戦略になるでしょう。
差別化戦略をとる
始めのうちは、検索されやすい条件をそろえるだけで問題ありません。しかし、類似性の高いチャンネルだと思われれば、もっと人の集まる有名どころに移られてしまうからです。ここで有効なのは差別化戦略です。競合と比較し、どのような違いや優れたポイントを打ち出さなければいけません。
現在のYouTubeでは、どのような分野でも競合が存在します。ほかにない情報を持っていれば、競争が激しくても有用性が高いと判断するでしょう。尖った内容で作られた動画なら、面白いと思うかもしれません。同じことを繰り返していても新規参入は競合相手には勝てないため、強みを作り出す差別化戦略が重要です。
ターゲットはだれか明確に描く
トレンドを抑え、情報を特化させ、差別化戦略をとる。これはだれに対してでしょうか。ターゲットを理解せずに、情報を特化させても、どこかで間違った方向をとるだけです。差別化戦略も同様で、差別にならない可能性の方が高まります。
どんな人に見てもらいたいか、明確なビジョンを持つことが戦略を生かすために大切です。ビジョンがしっかりとしていれば、間違った方向にならないからです。
たとえば、若い女性をターゲットとします。それなのに、男性向けの情報を差別化戦略として打ち出しても意味はないでしょう。そもそもの戦略をつぶしてしまいます。
自分のチャンネルに興味を持つ細かなペルソナを作り出してみてください。どのような人なのか、細かな属性まで見えてくるはずです。
有名ではなくてもチャンスはある
YouTubeで戦略を間違えれば、どうやっても視聴者数が増えず、登録者も増えません。知らないチャンネルは、登録どころか視聴もするわけがないからです。
タイトルやサムネイルの工夫をしても、検索されなければ意味はありません。検索される条件をそろえたうえで、タイトルやサムネイルで差別化できれば、初めて意味が出てくる方法です。
有名ではない一般人でも、YouTubeにはチャンスがたくさんあります。大事なことはポイントを見失わないことであり、根幹となる戦略を間違わないことです。抑えるべきポイントを間違わなければ、無名であってもチャンスはつかめます。